「今ここに生きる」とはどういうことなのか

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田久保剛/CTPeak

「Q:『今ここに生きる』ということの意味が良く分かりません」

このご質問の回答をご紹介します。

この回答音声は、スピリチュアル分野の、よくある疑問や、勘違いしやすい様々な質問に、田久保剛が音声ファイルでお届けして、スマホ等で気軽に聴ける、

“精神世界・スピリチュアル百科辞典”

『スピリチュアル創造スタジオ』、略して『スピぞう』の項目の一つです。(2020年5月現在、133ファイル。その後続々更新中)


神は「今ここ」に顕れる

「今ここに生きる」ということは、最も重要なことと言っても過言ではありません。

なぜなら、私たちの根源である神(普遍意識)は、実は、『今ここ』にしか顕れていないからです。

逆に、『今ここ』に生きていない、というのはどういうことかと言うと、多くの人間は「今に過去を投影している」ということをやっているのです。

つまり、過去に経験したこと、体験したこと、そして学んだこと、そういう一つ一つが記憶となって私たちの心の中に刻まれていて、

そして、今、起きる出来事に対峙した時、その過去の記憶の心の中にあるものが反応して、心の中の一つのフィルターを通して、今に向き合っているのです。

だから、過去、もしも嫌な体験をしたら、その嫌な体験が「今」にも現れているんじゃないか…というように、

本当は今日、真っ新な形で目の前に、様々な出来事が展開しているにも関わらず、自分なりのフィルターで今に向き合う、ということをやってしまったりするのです。

田久保剛/CTPeak

もしくは、そのフィルターを未来に向けて、不安や心配に駆られる…

「このまま行ったら、こうなっちゃうんじゃないかな…」
「ああなっちゃうんじゃないかな…」
「上手くいかないんじゃないかな…」

という風に、常に意識が未来に行ってしまったり、または過去を参照して今に向き合っているので、純粋な「今」と、なかなか向き合えていないのです。

ですから、多くの人は、今に生きるのではなく、「過去」もしくは「未来」に生きていると言えるのですが、

その過去や未来というのは、その人が独自に作り上げた一つの幻想と言っても過言ではないのです。

心の反応に注意深く気づく

では、今に向き合うにはどうしたら良いかというと、私たちが無意識のうちに反応しているその心に、「気がつく」ということが大事です。

今、目の前に起きていることに対して心が反応して、「過去のあの出来事や知識、先入観というものが働いちゃってるな…」という風に、自分で自分を客観的に見て、気がつくのです。

自分の反応に少し距離を置いて、

「あ、今こういう風に反応しているぞ…」
「あ、私は自分の知識、自分の中にある価値観が出来事に反応して、そういう物の見方をしようとしている自分がいるな…」

という風に、自分が今に過去を投影しているという、一つの心の仕組み、カラクリを見破ると、そこにエネルギーが注がれなくなり、力を持たなくなって来るのです。

自分が勝手に(心で作り上げた)色々な幻想を見ようとしていただけなんだな、ということに気づくと、

今、この瞬間、現れている純粋なものの姿が、結果として少しづつ見えて来たりするのです。

例えば、今、目の前に食事が出されても、その食事を味わうことをせずに、

明日起きるかも知れない仕事のことや、「このまま行くとこうなっちゃうんじゃないか…」という心配事に、意識を向けてしまっうと今を味わえていない状態になってしまいます。

でも、そのことに気がつけば良いのです。

そういう風に、つい意識が行ってしまうのは、過去の癖だったり、もしくは、この自我意識というものを持ち合わせている人間のひとつの性質でもあるからです。

善悪の判断を下さない

色々な学びを得るために、私たち人間は自我意識を持っている訳ですが、その自我意識を持っている以上は、それが諸刃の剣のように逆作用になってしまう、という側面があるのです。

だから、未来のことばっかり心配していたな、という自分に気がついたら、そういう自分を責める必要は一切ありません。

「気がつく」だけで良いのです。

田久保剛/CTPeak

ある意味では、条件反射のように、まるで洗脳されているかのうように、私たちは、過去の自分自身の心が反応してしまいます。

でも、その反応に少しずつ客観的に気づくようになっていくと、だんだんとその妄想にエネルギーが注がれなくなり、今に純粋に向き合えるようになって来ます。

意識の状態に注意深く気づいていること。

且つ、そのことに対して善悪の判断を下さないこと。

このことを、忘れてはもう一度思い出し、実践し、忘れてはまた元に戻す、ということを愚直に続けていくと、

初めて、

「あ、今に生きるってことはこんなに素晴らしいことだった」

ということを、少しずつ結果として味わっていけるようになれるのです。

是非、そういう在り方を目指して、自分自身の日常に向き合い、『今ここ』に生きることの素晴らしさを見出して頂ければと思います。


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