新版「黎明」(葦原瑞穂著)の「第十二章 地球の変容(ASCENSION)」に表現された、
21世紀初頭の、地球の黎明期に起きると言われてきた、地球と人類の次元上昇による表現領域の移行、「アセンション」を、既に過ぎ去った事実として書かれた箇所の田久保剛の解釈を前回よりお伝えしています。
この記事からお読みの方は、どうぞ前回の記事 〜その1〜 を読まれてからご覧下さい。
さて前回は、新版『黎明』に記された、すでに「地球の変容・アセンション」が完了したかと思えるような表現が、以前の『黎明』(旧版)には書かれていなかったような内容も含めて、特に、「地球の変容(ASCENSION)」の章に数多く記されている例をいくつか挙げてみました。
今回は、その章に記された、更なる驚愕の表現に迫っていきたいと思います。
十万人が普遍意識の自覚に至る
二十一世紀初頭の黎明の時期においては、およそ十万人が普遍意識の自覚に至ることができた時点が臨界レヴェルとなって、他の恒星系に帰る人達は別にして、地上および地球圏の精神階層にいた人達を、それ以降の新しい地球に繋がることのできる波動レヴェルにまで高めることが可能になりました。
(新版「黎明」葦原瑞穂著・上巻P268より引用/赤字は田久保)
ここで、この文中に書かれた「およそ十万人が普遍意識の自覚に至る」という数字の背景について、少し本文中にはない補足を加えたいと思います。
補足にあたっても、上記の引用箇所とは別の箇所(下巻)にある一文を引用して解説します。
エネルギーの場が創られるときには非常に多くの要因が絡んできますので、特定の場のエネルギーの大きさを推定することには余り意味はなく、具体的な数字は説明のための方便として考えて頂きたいのですが、量的にいうと集まった人数の自乗、つまり二人なら一人の時の四倍、三人なら九倍、十人なら百倍、百人なら一万倍のエネルギーを生み出せることになります。従って大勢の人々の意識が一つの焦点を持って調和したときには、想像を絶するエネルギーの場が創られることになるわけです。
(「黎明」葦原瑞穂著・下巻P91より引用/赤字は田久保)
実は、このエネルギーの総量の話は、講演会等でも葦原さんがよく話していたことなのですが、現在の地球上には、約70億の肉体を持った人と、約30億の精神階層の存在がいて、併せて約100億の魂がいるが、このエネルギーの法則から言うと、10万の自乗が100億なので、およそ10万人が普遍意識の自覚に至る事が、地球圏の100億の魂の目覚めに繋がる、という事でした。
そして私は、「なるほど、だったら私も、その10万人の目覚めに近づくお手伝いを、少しでも多く貢献できたらいいな…」と思って、現在の仕事に向き合い続けているのですが、
ここで改めて、上記の新版の引用の表記を見てみると、読み方によっては過去形で表記されているわけで、
「え? と言う事は、もう “十万人が普遍意識の自覚に至ることができた” と言う事なのか…」という感じに読み取れるわけです(・0・)
ところでこの黎明期、すなわち地球の表現領域の移行に際して私達人類が地上に肉体を持っていたことは、肉体を持っていない現象我からは、羨望の眼差しで見られるような得難い出来事だったのですが、そのことは当時の地上の人達にはほとんど理解されていませんでした。
(新版「黎明」葦原瑞穂著・上巻P268より引用/赤字は田久保)
「この黎明期…」「得難い出来事だった…」「当時の地上の人達…」「理解されていませんでした…」こうして続く過去形表記は、さりげなく読み飛ばせば然程気にならないかもしれませんが、もし、現在進行形ならば、旧版上巻P250の表現のような明らかな現在進行形の表現になるはずなので、やはり「あれっ、もう過ぎたこのなの?」と感じるものがあります。
「動揺しています」
新版「黎明」についての質問なのですが、旧版の方では現在形で書かれていたものが、新版の「黎明」の上巻では過去形で書かれている部分が多数見受けられます。アセンションは終わったと観て良いのでしょうか?
動揺しています。
(Y.M.さん)
このご質問は、私が2015年に「黎明」について語ったトークイベントを収録したビデオ(2017年10月31日までメールセミナー登録者に無料プレゼント配布)をご覧頂いた方からのご投稿です。
この方に代表されるように、今回の新版「黎明」の上巻を精読された方は、その表現に対し、こうした「動揺」「混乱」または「不安」や「焦り」が少なからず起きているのです。
この「動揺」「混乱」「不安」「心配」等の波動は、「地球の変容」の時に役割のある人々の、使命を果たすための学びの結果としては、本末転倒な状態に結びついてしまいます。
そこで、私の役割のひとつとして今回は、特に穴が空くほどこの章を緻密に読み込んだ上で、私自身の解釈をお伝えしている訳ですが、私の役割から言っても、また、『黎明』の“黎明期の読者”の一人としても、やはり次の様な表現は、時間的感覚に混乱を生じさせます(>_<)ゞ
特に本書の黎明期の読者のように、自己の内なる神性に関心を寄せ、この時代の地球への奉仕を望んでいた方々は、地球自身の波動変化に頼ったり、大師達の手助けに因ってその後の地球に残ったのではなく、自らが普遍意識を顕現して地球圏のヴァイブレーションを引き上げる側に回り、後に続く同胞がひとりでも多く少しでも高く進化できるような、能動的な役割を果たしたのでした。
(新版「黎明」葦原瑞穂著・上巻P269より引用/赤字は田久保)
「〜能動的な役割を果たしたのでした。」…って、ええっ?過去形なんですか??(“黎明期の読者”なんですけど…)
なんて、思わず言いたくなってしまいます。
「具体的な現象として何が起こったのか」
前回の記事では、物質次元にいる視点での、この十数年の急激な変化を以て、アセンションが既に起きたという表現をしている捉え方や、精神階層と物質次元の時間差で理解する試みを書きましたが、
この小見出しにある、「具体的な現象として何が起こったのか」というフレーズは、新版「黎明」上巻・P270 L3の引用です。
そして、この後に続く一連の表記の次ページに、ある意味、物議を醸し出している?決定的な表現があるのです。
こうした浄化の過程が完了して、それぞれの魂が自分にとって最善の時を選び、ひとりひとりの意識が知覚する波動領域が変化して往き、地球のヴァイブレーションが物質体を維持できる臨界点に達し、その他の様々な条件も満たされた時に、地球の下限媒体はヴァイブレーションを短期間に変化させて、その表現領域をエーテル・レヴェルに移行したわけです。
それまでの地球圏に長い間生成されていた幽界、すなわちアストラル・レヴェルおよびメンタル・レヴェルの比較的低い波動領域はこの時点で完全に消滅し、その後地球はヴァイブレーションを上昇させていって、その時点において地球圏で表現を行っている人類の意識の進化レヴェルを反映したところに表現されているわけです。
(新版「黎明」葦原瑞穂著・上巻P271より引用/赤字強調は田久保)
この表記こそ、前回の記事で、頂いたご質問の引用にもあった、
「人間や地球の下限媒体も物質体のままで、エーテル体に移行したようには見えないと思います。」
という疑問の出所になります。
それ以外にも、物質的次元にいる自覚がある者にとっては、どうもまだ起きているとは感じられない事が、「完全過去形」で表現されていると思われる箇所はいくつもあるのですが、ここで引用するのは切りがないので、新版「黎明」読者の方の参考として、田久保があげるそのポイントの一部のページ数のみ記して起きますので、著書をお持ちの方は必要に応じてチェックしてみてください。(新版の「地球の変容」の章、26ページ分を読めば済むことですが…)
・P271・L15〜P272・L5 「それではそれらのドラマのごく一部を…」
・P273・最終行〜P274・L10 「物質レヴェルの世界が地球圏からなくなったときには…」
(いずれも、新版「黎明」上巻)
なぜ過去形で「アセンション」を表現したのか
いかがでしょうか?
私自身がそうですが、精神世界分野の情報を学ばれてきた多くの方々が、おそらくは知識として知っていた、これらの浄化とアセンションの現象は、
「今現在、急加速度的に進行していて、“いつか起きて”成就するであろう…」
と感じていたのではないでしょうか?
中には、「どうして、こうした“完全過去形”の表現に疑問を持つのか?(レベル低いな…)」と思われる人もいるでしょうが、そういうレベルの高い方には、その悟りの境地を生かすステージ、役割がきっとあるはずなので、ここで道草をせずに(^_^;
一刻も早くその役割に勤しんで頂きたいと思います。
本題に戻しますが、実は、真面目にこの一連の新版「黎明」の情報の表現に向き合う事で、むしろ動揺、不安、混乱、焦りを抱いてしまわれた方々に対し、私の役割があると捉えています。
ある意味、読み手の混乱に対して、様々な側面で補足説明しながら、これ以上ないくらいの緻密な、他の追随を許さない程に丁寧な表現をした、“配慮の塊”のような「黎明」の、その著者、葦原瑞穂さんが、なぜ、多くの読者が混乱するであろうことを容易に想像できるような、こうした「完全過去形」で「地球の変容・アセンション」を表現したのでしょうか。
私なりの考察、推察と、この「地球の変容・アセンション」を、どのように今の日常に生かしていけるのかについての核心については、長くなりましたので、次の記事に書くことにします。
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