誰かの許せない言動について、私たちはつい、「自分が仕返しをしたい…」「天罰が下って欲しい…」という気持を持つ場合があります。
しかし、「人を呪わば穴二つ」の諺のとおり、仕組みを理解しないで、自分が裁きを下そうとしたり、強く意識を向けようとすると、自分にもその報いが返ります。
では、そんな行き場のない感情はどうしたらいいのか、田久保剛が自分に適用している捉え方をヒントとしてお伝えします。
神は人を裁かない
「神に裁かれる」という表現がありますが、私は、
「神は裁かない」
って皆さんにお伝えしています。
でも、“裁き”に見えるものはあります。
何が裁いているかというと、「法則」が裁くのです。
「カルマの法則」を創ったのは、ある意味では神(人間の実在、実相、普遍意識、本当の自分)です。
何の為にその法則を創ったのかというと、相対を味わえる次元、まさに、自他が存在しているかのように見える幻想の世界を創る事によって、貴重な経験をするために、あえてその次元を創った…
この法則、いわゆる「原因と結果の法則」「作用・反作用の法則」、やったことが返ってくる、「カルマの法則」がはたらいて、その法則は ーある意味では、“裁く”という言葉も適切ではないかもしれませんがー まさに、上に上げたものが戻ってくるという…つまり、罰(に見える現象)は、『自分がやったことが自分に返ってくる』ということを指しているのです。
でも我々は、この辺りの冷静な理解がないと、「神が罰している」という捉え方になってしまうのです。
神はただ、その法則がはたらく世界をこしらえて、その中でしかできない経験をしているひとりひとりの魂を、「頑張れ…」って言っているかはわかりませんが…そういうスタンス、つまり、なにも手出しをしないのです。
一切手を下していないのです。法則がはたらいているだけなのです。
だから、全部自分がやっていることです。
自分が手を下す必要は無い
他人の、ネガティブに映る行為を見て凄く腹が立つことがあると思います。
それをみて、「自分(私)が、こいつにわからせてやろう!」って思ってしまう時があると思います。
私は、それに対しても ー確かにその気持ちは解るけどー
「ちゃんと法則が裁いてくれるから、あなたはあなたのやるべきことをやっていようよ…」
っていうアドバイスをよくします。
彼がやってしまったことが、もし自然法則から反していたなら、その反動が必ず彼に返ってくるので、他の誰かが、その行為に対する報いを肩代わりにして、解らせてあげなくてもいいのです。
なので、「自分でやったことが自分に返る」という、この法則だけを絶対信頼して、むしろ、「こういう他者の行為に、まだカチンときてしまう俺がいるんだな…」と、自分を客観的に認識しながら、自分がやるべき事をやる。
そいつに「解らせよう」としたりとか、「罰を与えてやる」となると、今度また、そのカルマが自分に返ってきてしまうので、自分が人を裁く必要はないのです。
(※これは内的精神活動についてであって、人間社会の調和を保つ為のルールや、人間社会が作った司法制度とは別に捉えて下さい)
ちゃんと自然法則が裁いてくれるのです。
でも、そういう他者を、「目の前で観ている(縁のあった)自分の学びにさせて頂く」という向き合い方をしていくと、相当、人間関係に調和が現れると思います。
他者の学びは自分のやるべき事に生かす
今の世の中には、「人を解らせてやろう」というエネルギーが多いのです。
「コイツに解らせてやんなきゃ」とか、「私がこの彼の行為を見たからには、私がバッシングしよう!」とか…
他者の言行にネガティブを観て、それを罰しよう…としている人の心理的仕組みは、そうする事で自分の心の中にあるもの(価値観等)を、誰かに投影してスッキリしているのです。
だから、世間を賑わすゴシップの雑誌などが売れるのです。最近のゴシップを扱うテレビのニュース等は本当に耐えられないですけど…
つまり、誰かを罰したいという気持は結局、自分の内面にある価値観などを、外側の誰かに投影して攻撃することで(内面の要因から目を背け自己を正当化する姿勢)、一時的なスッキリを味わっているにすぎないのです。
そういう他者のネガティブな表現やニュースなどの外的情報を、仮に自分が受け取ったなら、自分が何かそこに裁きを下す必要はないのです。
本人の学びとして、本人がやったことが本人に返ってくる。
そのプロセスを観た自分としては、それを自分に生かす教訓として受け止め、自分の目の前のやるべき事、担当に対する、ひとつひとつの行為、つまり、カルマ、心で想い、言葉で語り、そして身体で表現するすべてに、少しでも調和の影響、良い影響を与えることに努力していこう…と捉えていく事が、自分にとっては良いのかなと私は思います。
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